I.A.リチャーズ

Armstrong RichardsIvor Armstrong Richards,1893年,イギリス,チェシャー州サンドバックに生まれる。ウェールズに近いので,昔の吟遊詩人の血が流れていたらしく,のちにベーシック訳のホメロスを野外劇場で朗唱したりするようになる。今日ではC. K. オグデンとの共著『意味の意味』(1923)によって思い出されることが多いかもしれないが,1920-30年代にはT.S.エリオットとならんで新しい文学をきりひらく批評家として知られていた。『文芸批評の原理』(1924),『詩と科学』(1926),『実践批評』(1928)などで科学的態度を文芸批評にもちこんだ。ケンブリッジ大学での彼の講義では街頭までひとがあふれ出たという。

1930年,中国で客員教授をしたことで深いカルチャー・ショックを受け,ベーシックで英語をおしえることに希望を託すようになる。1939年第2次大戦とともにハーバード大学へ移る。1956〜7年にボストンWGBHのテレビでホメロスの『イリアッド』を演じ,学習のメディアとしてのテレビの可能性にかかわりはじめる。1971年の論文はコンピューター学習を視野に入れている。1979年,中国講演旅行中に病気になり,ケンブリッジで死去。